2016.11.24 Thursday
2010.08.31 Tuesday
インドで中古車購入
デリーで中古車を買いました。
MARUTI SUZUKIのwagonR(うぇぐな〜)、2005年式のMT車です。
走行距離45000キロ、私が2人目のオーナー(車両登録証に何人目のオーナーか記載される)、エアコンつき、左サイドミラーはもともとなし、あらかじめCDプレイヤーと純正スピーカーつき。
車体価格17万ルピー+ディーラーのコミッション2%+RC登録料として3千、でした。
最初はAT車を探していましたが、予算オーバー。
Vasant KunjにあるSuzukiのヘッドオフィスに紹介された、SUZUKIのオフィシャルディーラーを訪ねたところ、
「SUZUKIから出てるAT車は、2車種だけです。
標準的なの大きさのものとなると、「SX4」だけですね。
MT車で一番安い「ALTO」の中古車は24万ルピーですが、
「SX4」のAT中古車は、90万ルピーとちょっとでございます」
と言われてしまいました。
また、
「オフィシャルディーラーの中古車ほど状態は良くないが、人づてに買うほうが安い」
ということで、インド人のつてを辿って何台も検討したのですが、
AT車は、35万ルピー、70万ルピー、25万ルピー(これは、おっ!?と思いましたがすぐ売り切れ)。
インドでAT車に乗るのには、もうひとつ問題があるようでした。
インド人「いいかい、インドでAT車は少ないんだ」
私「知ってるけれど」
インド人「それがどういうことかわかるか。どこの誰でも修理できるわけではない、ってことだ」
私「……!!」
確かに、困りそう。
デリー市内ならまだしも、旅先で故障したら…。
かくして、苦手なMT車を、よりによってKarol Baghで買うことになったのでした。
Karol Baghは、中古車を買う市場としては一番安い場所のひとつですが、
騙しも多いとのことで、友人が雇っている運転手さんに同行してもらいました。
切ないフトコロ具合を伝えてみると、最初に出てきたのが上のSANTROでした。韓国のヒュンダイの車で、「せんとろ〜」と発音します。車体価格12万ルピー。
写真では普通に見えますが、特に中がけっこうひどい状態で、また思ったよりも小さく、却下。
次に2004年式のwagonR、15万ルピーのものが出てきたのですが、売約済でした。
次に、基板むき出しどころか、この車内絶対一度焼けたでしょう?と突っ込みたくなるものが出てきたので、「なおすから大丈夫」とか言うのを無視して却下。
次に2005年式のwagonR(17万ルピー)を見せてもらうと、状態がきれいで気に入ってしまった、というわけでした。
大雨が振り出し、車の最終調整をしてもらうことが不可能になったので一旦退散。
現金を作って出直しました。
よってたかって、いろいろしてくれています。
後ろのほうの窓を少し暗くするため、フィルム貼りを依頼。
「全部貼ると300ルピー、後ろだけなら200ルピー」
では、と車を受け取って帰ろうとすると、
さっそくクラクションが鳴らなくなっていたので、引き返してちょちょいと修理してもらいました。
さて、インドで車を運転するのに携帯していなければならないものはいろいろありますが、
まず、もちろん、「免許証」。日本の免許証&日本で取得した国際免許証のコンビでOKです。
次に、「RC」という、車両登録証。これを取得するため、FRROで取得した外国人登録証のコピーを提出しました。新しいRCが来るまでの2週間は、古いRCのコピーを携帯していれば車に乗ることができる、とのこと。
それから、保険証書。義務です。年間6000ルピーくらいになります。
リライアンス社に依頼したところ、かなりこまめに電話が来て、
翌日には、車をチェックする人(英語、一切不可でした)があらわれました。
「フロントウインドウにクラックがある。これ、ぼくがいま本社に報告入れると保険契約できなくなるけど。報告する?それとも、すべてOKだった、って報告する?(要するにお金をくれ)」
携帯で撮影した画像がリアルタイムでムンバイの本社に送られ、
チェック終了の1〜2時間後には、契約担当の人があらためて来てくれる、とのこと。
それともうひとつ、これ。
POLLUTION UNDER CONTROL CERTIFICATE。
ガソリンスタンドで車をチェックしてもらい、汚染レベルが規定以下であることを証明するこの紙を発行してもらわなければなりません。
料金は1回45ルピーですが、この紙の有効期間はたった3ヶ月。けっこう頻繁ですね。
初ドライブは、直近のショッピングモール。(駐車料金30ルピー)
インドでの運転がはじめてであるばかりか、MT車も「AT限定解除コース」で数時間乗っただけ、あげく日本でも免許はとりたてのほやほやということで、びびって日和りました。
車を買ったKarol Baghでテストドライブをしたときの物凄い印象が残っていたので、
「Karol Baghと比べると、ここの道路はなんて快適なんだろう!!」くらいの感覚でしたが、
いや、やはりよく考えると、いろいろととんでもない。
右に車線変更するときは、とりあえず何も見ずに右に出てみる人が多いこととか。(後ろからクラクションを鳴らすと、ススーッと戻る。ことが多い。)
右車線から左折、左車線から右折、とか。(これ、こわい。)
日本では「クラクションを極力鳴らすな」と教わりましたが、
ここでは、
「ギアを急速に動かしながら、クラクションを即座に頻繁に鳴らす」練習をしなければならなさそうです。
それから、車の外側のお掃除について。
路上に1日・2日置いておいただけで、砂ぼこりがうっすらとみっしりと付着してしまうデリー。
サーバントさん経由で、裏のアイロンがけ屋さんに尋ねてもらうと、
「明日、掃除する人を家に行かせる。時間帯と給料はそのとき直接話し合ってくれ」
とのこと。
「給料はどのくらいが相場?」
「月、200ルピーくらいかな」
↓
居住ブロックのゲート番をしている人が来てくれました。
車の外側については毎日掃除してくれ、車内については週1でお掃除。
この条件で、月々200ルピー、とのこと。
車内も毎日掃除する場合は250ルピー、と提示されました。
問題は主に車の外側だし、車の鍵の問題も面倒に思えたので、
「外側は毎日お掃除、車内についてはときどきで、月々200」
でお願いすることになりました。
2010.08.27 Friday
外食の写真
ここまでのところ、
アッサム州政府の建物内で、アッサムの定食。(Rs.350)
美味しすぎ。似通った味のカレーがいっこもありません。
写真左奥の泥色のカレーの具は、ハト。
鳩カレー、ここ以外で見たことなし。
魚が食べたくなって、Golden Dragonで中華。
ここは全体に出来が中途半端なんだけど、気軽で良いです。
Udupiレストランで、フルミールス。ご多分に漏れず値上がりしてた。
シナボンでシェイク飲んで休憩〜。ふう。
ドーナツいっこ200円するのに大人気、満席状態。
日本からは撤退したシナボンだけれど、
確かに、インドで食べるにはちょうどよい甘さ&食感かもしれない、と思います。
大好きなJagannath Mandir(Hauz Khasじゃないほう)のプラサードを、早く食べに行きた〜い!
2010.08.27 Friday
外国人登録とヒンディー
FRRO(外国人登録局)の、前。中は撮影禁止なのです。
まずは、最初のチェックカウンターにおける問答集。
注:午後のため、オフィサーたちの機嫌、最悪。
「このフォームは4部必要だが3部しかない!(バサーッと投げられる)」→もう一度かぞえてください、ちゃんと4部あります、サー。
「アパートの賃貸契約書、これのどこにあんたの名前がある!(契約書の中から名前を探して示そうとする私に)何をしている、あるかないかを答えればよいのだ!ないのか」→あうあう、ここにあります、こちらが私の名前でございます。
書類不備がないことを確認すると、イライラオフィサー、「97番!」と整理番号を告げてきました。
電光掲示板に「97」の番号が表示されるのを30分ほど待っていましたが、
ほんの3秒ほど目をこすった隙に、電光掲示板の表示が98番になってしまいました。
書類受付カウンターにそろそろと進んで申し出てみると、
「なあに、あたしは97ってちゃんとボタン押して出したけど。あなたがその間に見なかったんでしょ。とにかくここではこの通り、98番、99番、100番の人を受け付けしてますから」
うわーん。
「……隣のカウンターにでも行って頼めば?」
隣のカウンターのおじさんオフィサーに遠慮がちに申し出てみると、
無表情で見つめてきたおじさんオフィサー、
「……。今わたしが処理しているこの書類を、放り投げて捨ててしまえばよいのかね?」
と、どストレートな嫌味を。
うわーん。
が、ここで、
「いえ、勿論このかたの次で結構ですので、手続きをこちらのカウンターでお願いできますか」
と英語で返答したところから、情勢が急変。
「…おや?君、ヒンディーがわかるのかね?」
英語しかしゃべっていないのに、
「こいつ、ヒンディーのほうがもう少しマシにしゃべれるんじゃないか」
と、見抜かれることがあります。
相槌の打ち方や英語の訛り方で微妙に判断されるのかもしれませんし、
単に、私の英語が下手すぎるからかもしれません。
私「あ、Thoda sa…」(咄嗟に出てしまった)
おじさんオフィサー「…ふん。」
あ、受けが悪い。
ここで、「あなたが(電光掲示板を)見なかったんでしょ」の女性オフィサーが話しかけてきました。
女性オフィサー「あら?あなたもしかして、もっと喋れるんじゃない?」
おじさんオフィサー「(女性オフィサーに)…どうしてそう思うんだ?」
女性オフィサー「外国人はこういうときだいたい例外なくThoda Thoda(トラトラ:ちょっと)って言うものよ。この子いま、Thoda saって言ったわ。それに発音が…」
チャンス到来。
私「ちょっとです…ちょっとだけ、ヒンディーしゃべれますけどまだまだで」
などと、表情だけは豊かに初歩ヒンディーを並べ立てました。
おじさんオフィサー「…。きみ、いま、さっきのThodaをThodiと言い直したね」
私「あ、はい」
おじさんオフィサー「……Theek hai. BILKUL theek hai.(よろしい。非常によろしい)」
あれ?
ほめられた?
「今わたしが処理しているこの書類を、放り投げて捨ててしまえばよいのかね?」
って言ってきた人に、
しかも「BILKUL(非常に)」を言うのが悔しいとでも言うように強く短く吐き捨てながら、
ほめられた?
女性オフィサー「ほら、ヒンディーできるはずだって言った通りでしょう」
おじさんオフィサー「…うむ。」
うわーん。
じーん。
それまで嫌味言われて凹んでいたから、
地獄に仏のありがたさです。地獄の番人と仏が同じ人ですが。
そこから全ての会話がヒンディーになり、
なんでそんなに褒めてくれるのかと疑いたくなるぐらい褒められ、
外来語をデリーの常識にあわせて挿入するやまた褒められ、
別のオフィサーまで寄ってきて会話が弾み、
書類は最速で受け付けされ、
FRRO到着から待ち時間入れて1時間で、すべての段取りが終了。
ありがたいながらも、首をかしげながらFRROを出たのでした。
「ヒンディーの威力ってすごいなー!」
と単純に喜ぶこともできるのですが、
客観的にみて、私のヒンディーは幼稚です。
文法の知識は小2レベル、
単語力に至っては幼稚園児レベルにも達していません、努力不足で。
で、FRROに来る外国人たちとなれば、
私よりずっとヒンディーができる人がたくさんいるはずです、当然。
となれば、私程度のヒンディーでこんなに珍しがられるに足る理由はありません。
FRROに来る外国人は、FRRO用にあえて英語を使っている、ということなのでしょうか。
(まさか、私のヒンディーがかわいらしすぎて情けをかけられただけ、なんてことは…あり得る)
使い分けって、ありますよね。
ここではできるだけシュッド・ヒンディーをゆっくりと、とか、
ここで慇懃イングリッシュ攻撃!とか、
普段は外来語混じりのヒンディーをこんな調子で、とか。
みなさんはどうされているのでしょうか。
2010.08.26 Thursday
メインバザール取り壊し中
demolition、取り壊しです。とりあえず道幅を広げています。
2メートルも積み上げられたガレキが1日ですっかり片付けられていたり、なかなか全力でかかってきています、デリー政府。
しかし、見た感じ、廃業したホテル、消えたお店がたくさんあります。
何人かに話を聞いてみました。
サリー店を経営するAさん:
「自宅がなくなった。でも新しい家を買っていたからそっちにいるよ。
お店は、正面から何メートルぶんか、なくなった。
まあうちは、奥に何フロアか広げていたから特に問題ないんだけど、
でも、奥にそんな、お客さん用のフロアなんて作ってないお店がほとんどでしょ。
ほら、隣見てみて。」
(写真右、まるごとぶち抜かれたお店。「一時移転のお知らせ」が布で掲げられています。)
「そのお店は戻ってこれるのかって?
うちも60年くらいここでお店をやってるけど、ここ、正式に登記された土地じゃないんだよ。
営業許可はおりてるし税金も払ってきてるけど、土地自体は、正当な権利がないわけ。政府の土地ってことになってるの。
だから、いったん取られたら、もうだめだと思うよ。
え、取り壊しはどうして行われているかって?10月のCWGのためでしょ。それが済んだら、またいろいろ動きがあると思うよ」
インド人向けの小さな商店を営んでいたBさん:
「最近、お店の売上げが良くなくってさ。
こんなひどい場所でお店などやってるのはやめろって、兄も言ってたし、
だから、お店は妻に任せて、
僕は、高級住宅地(グルガオン)で、インテリア・デコレイターの仕事を始めてたんだ。
その仕事はおいしいよ。グルガオンの人たちは本当にすごいお金をぽんと払ってくれるから。
でね、僕がその仕事に行っていて、妻が子供たちと店番してるときに、取り壊しがあった。
妻だけだったから、お店の商品を避難させる余裕もなくて、商品の多くが売り物にならなくなっちゃった。
お店の再開?多分、ないね。
もともとあれは僕たちの土地じゃなくて、人に貸してもらってたスペースなんだけど、
もし大家がうまいことやって、取り壊しのあとに多少の土地を確保したとしても、次に貸してもらえるのは今までよりずっと小さなスペースになるらしいから、もうそうなると無理。
妻は最近それでかなりイライラしてる。
まあ、別の仕事はじめてたのが幸いして、収入は大丈夫だよ。
何世代か前から、60年…70年?くらいずっとあそこでやってきたお店だから、悲しいけどね。仕方がない。
え、CWGのための取り壊しだって?いやあ、デリー・マスタープランの一貫でしょ?」
ほか、10人弱からちょこちょこ話を聞きましたが、理由についてはBさんを除く全員が「CWG」との答えでした。
2010.08.26 Thursday
インドでお酒を買ってみる
こんなふうにひっそりと下り階段があったりして、
入ってみると99%男性客、
お店は地下にあったり鉄格子の向こうにあったり薄暗いところにあったり、
てなことが多いですよね。
しかも経営は政府系で。
と思っていたら、
うっわ。
入れます。私でもらくらく入れちゃいます。
なんちゃって。本当は、狙って来店しました。
2010年4月に、「気軽に入れる、オープンな酒屋が2店できた」というニュースを見ていたのです。
1店は、ここ、SaketのDLF Mallのグラウンドフロアにある「High Times」。
もうひとつの店舗は、Rajouri GardenのWest Gate Mallにあるようです。
インドのビール「King Fisher」が、
赤缶(ストロング)・青缶(ブルー)・黄色缶(ドラフト)・緑缶(プレミアムラガー)と揃っていました。
飲み比べてみたい!
輸入ものだと、アサヒ・スーパードライの小瓶が150ルピー、Coronaの小瓶が120ルピー。
アサヒもCoronaも、ここだけでなくあちこちにあり、値段もどこでも一緒です。
違うのは、買いやすさ。
SaketのDLF Mallに入って「Wine Shopどこ?」と尋ねるか、お隣りのスーパー「Le Marche(ル・マルシェ)」を目指せばたどり着けます。
2010.08.18 Wednesday
新居
South ExからVasant Kunjに移って3日め。
ここまでにしたこと。
・荷物の大移動
・WiFiインターネット環境づくり(完了)
・毎朝9:30にやってくるごみ収集のおじさんと契約(完了)
・お掃除に来てくれるお兄さんと契約(完了)
・お水タンクのレバーの操作方法などなど、おうちのルールを学ぶ(完了)
・停電の際に非常用電源を供給するバッテリが劣化しているので交換(業者に預けたところ)
・洗濯機の脇にコンセント増設(完了、Rs.40+手間賃Rs.100)
・切れている電球3つ取り替え、ワイヤーからプチ工事(完了、Rs.20x3+手間賃Rs.100)
・リビングの電球を電球形蛍光灯に交換(サーバントが買ってきてくれるの待ち、Rs.125x1)
・飲料水のディスペンサー購入(オーダーしたけれどまだ来ないので、ペットボトルでしのいでいます)
・ケーブルテレビ加入
ケーブルテレビは、ざっと見た感じ500チャンネルぐらいありそうで、
NHK WorldもHungamaもMTVも入り、Rs.305(約600円)/月と、お手頃価格です。
17日は、電気屋さんを待っていたら、
「デング熱予防のための薬剤散布に来た」というおじさんが現れました。
MCDが行っているもので、部屋の中に散布する、と言います。
そのときに、その人が何者かを確認できる手段はなく(身分証明も見せてこない)、
荷物がとっ散らかっている状態でスプレー散布となると、貴重品にも目を配れず、
あげく、食材はむき出しになっており、
自己防衛の観点からも自信がなかったので、
「まず、大家さんと話して。」
と言ってドアを閉めました。
1分後、ピンポンピンポンピンポーン。
「あたし、近くに住んでいるんだけど」
と英語で話す女性が現れました。
「断れないわよ。彼を中に入れなさい」
と言われても、私は彼女を知らないので状況は変わりません。
「大家さんと話してください。私は大家さんの指示に従います」
とおじさんにもう一度言うと、女性が
「大家と話すのはあなたの役目よ、いいから今、彼を中に入れるのよ」
とまくしたててきます。
「では、今から大家さんにここで電話をしましょう。すぐに電話を取ってきますから」
とドアを閉め、30秒後に戻ると、2人ともいなくなっていました。
デリーでは、10月に行われるCWGに向けた害虫退治の動きが、特に今月に入ってから活発化しはじめています。
主なターゲットは、
1. 蚊。
理由:各国の選手をデング熱にするわけにいかないから。
主な薬剤散布場所:工事現場の水たまりなど。
2. ネズミ、やもり。
理由:はずかしいから。
主な薬剤散布場所:新築のホテルなど。
だそうで、今回やってきたのは1. のほうだったことになります。
(2. のやもり退治、個人的にはちょっとさみしい。)
その後、周辺の家々から、シューーーーーーーーッというスプレーの音と薬剤の臭いが漏れてきました。
結果的には、おじさんは「ほんもの」だったことになります。
前の家にはサーバントが常駐していたので、この手の気はつかわなくて済みましたが、
うつってきた家では、サーバントは通いなので、
訪問者があるたびに、自分で網戸越しに応対し、見極めて対処しなければなりません。
ごみ収集業者さん:ドアを開けてごみを渡す。
呼んだ電気屋さん、食料雑貨屋からの配達のお兄さん、など:ドアを開けて招き入れ、最後まで目を離さない。
よくわからない人:ドアを閉める。何か読んでほしそうだったらポストに入れてもらう。
今回のおじさんの件について、数人のインド人に意見を求めてみました。
答えは、「それでいい」でした。
「僕は、いつも家にいる妻にいつも言ってる。政府からとか電話屋だとか言われても、ちゃんとした身分証明を見せてこない限りはドアを決して開けないようにね、って。危ないから」
意見を求めておきながら、思わず突っ込んでしまう私。
「身分証明を見せてきたら、大丈夫なの?」
「え?」
「偽造された身分証明書だっていう可能性はないの?」
「えっ?…あ。うん。ある。とにかく中には入れないのが一番いいよ、間違いがない。」
ちゃんとした身分証明を偽造してまでやろうとする犯罪者は、あまりいないのでしょうか。
2010.08.16 Monday
混雑するスーパー
ここからさらに、人をかき分け押しのけぶつかり歩く状態にまで混雑した、独立記念日の夜。
・独立記念日で、小さな商店は休み
・今日が、このスーパーで3日間続いたセールの最終日
・日曜日
と、条件が重なったからでしょうか。
メガホンで「手荷物に注意してください!手荷物に!!」と叫ぶ店員のわきをすり抜け、
カートを押してレジに並びはじめました。
各レジに5メートルほどの列が出来ています。
1時間経過。2メートルも進んでいません。
会計に日本の数倍の時間がかかることで有名なインドのスーパー。
バーコードを読み取って割引率も自動で計算しますし、
返品レジも別途設けられているにもかかわらず、
さまざまな小さな要因がたくさん組み合わさって、こうなることがあります。
日用品を2〜3個だけ持って並ぼうとした夫婦は、
「あぁ時間の無駄だ、もうやめよう、そのへんに放り投げてけ」
「そうね」
と、早々に見切りをつけていました(ただ、セカンドフロアには10個未満の商品&現金払いの人専用のレジがあり、そこだと早かったのですが、それでも20分は並びます)。
が、諸事情あって今日買わなければいけないものがあった私は列から離れられない。
しかし、この様子では、2時間待ちでは済まないかもしれない…さて、どうしよう?
と、代替案を考え始めていました。
ところで、このスーパーには、「お客さん用のレジ」が20くらいあるほかに、
「スタッフ専用の小さなレジ」があります。
そのレジの店員さんは暇そうにしているのですが、
ここは、スタッフがお客さんから返品された品物の処理をしに来たり、計算ミスを訂正しにきたり、自分の買い物をして行ったりする特別レジで、お客さんは並ぶことができません。
同行してくれたインド人は、並び始めて10分を経過したころから、私のカートをするっと奪って、そのスタッフ専用レジの周辺にいました。
私は通常レジの長蛇の列に並び続けていますが、手ぶらです。何だか気まずく、「カート返して」と手振りで伝えてカートをこちらに返してもらったのですが、
インド人は私と共には並ばず、またスタッフ専用レジのところに1人で行ってしまいました。
事態を把握していないニブい私は、「気分が悪いから人ごみを避けたいのかな?ついてきてもらって悪いことしたな」ぐらいに思っていたのですが、
実は、店員さんの説得が進行していたのでした。
1時間後、同行のインド人がいきなり私のカートを奪いました。
私は「あれ?」と、しばらく手ぶらで列に残っていましたが、
よく見ると、スタッフ専用レジの店員さんが、私のカートの品物のバーコードをサササと読み取っているではありませんか。
引き続きニブい私は、「スタッフ専用レジも一般に開放してくれたのか?」と一瞬考えたのですが、
以下のようなお客さんとのやりとりから、そうではないとわかりました。
客1「このレジでも会計できるんだなっ!」
同行してくれたインド人「いいえ、これはスタッフ専用レジなので。」
客1「…?」
でも私服だよな、という顔をするお客さん。
客1「ああ、そうか…」
どうやら、「非番のスタッフなのだろうな」と納得したようで、残念そうに去りました。
客2「ちょっと、あたしの買い物2〜3個だけだから、ここで次に会計して!」
すると今度は店員が。
店員「ああ、これは僕個人の買い物ですから。」
言いながら、私からお金を受け取り、お釣りを計算している店員さん。
バ、バレバレだと思うのです。
お客さんは、さすがに5秒ほど思案しましたが、諦めて去っていきました。
お釣りをもらうタイミングで「ありがとう」と50ルピーを渡してみたところ、超スマートに返却されました。